「お前のせいじゃない!」友情と涙の甲子園・江口選手のリカバリーストーリーで感じたこと

無念の大分商 ベース踏み忘れの一走・江口は涙「頭がパニックに…」仲間は「お前のせいじゃない!」

先日、僕の小学生の娘が学校の野球チームで試合に出場したんだ。その試合で、娘のチームが逆転のチャンスを迎えた瞬間、忘れられない出来事があった。

4点ビハインドで、最後の攻撃。仲間たちが連続でヒットを打ち、1アウトで一、二塁。勢いに乗っていたところで、娘の友達・ユウキが打ったレフトライナーに、一塁走者のタカシがつられて二塁を回ってしまった。しかし、ユウキの打球は相手に捕られ、慌ててタカシは二塁へ帰った。その際、二塁ベースを踏み忘れ、アピールプレーでゲームセットとなったのだ。

試合後、タカシは涙でむせびながら、「踏んだつもりで戻ったんだけど…頭がパニックになってた」と僕たち親たちに話していた。そんな彼に、仲間からは「タカシ、お前のせいじゃないよ!」と励ましの言葉がかけられていた。

僕もタカシに声をかけた。「次は絶対勝とうぜ。これからの試合に悔しさをぶつけるんだ」と。タカシは目を真っ赤にしながら、うなずいてくれた。

その後、僕は思い出したんだ。プロ野球でも、同じようなミスが起こったことがあるって話を。巨人の選手が二塁を踏み忘れてアウトになったり、日本ハム-楽天の試合で試合終了の原因になったこともあったと。それを思い出すと、僕はタカシに対してさらに温かい気持ちになったよ。

タカシの涙に胸を痛めた僕は、家に帰って妻にその話をした。妻も心配そうな顔をして、「タカシ君に何かできることはないかしら」と言った。そこで僕は考えたんだ。タカシを励ますために、彼と一緒に練習に参加することにしたんだ。

翌週末、僕はタカシと娘の野球チームの練習に行った。練習中、タカシがベースの踏み方や走塁を練習しているのを見て、僕は彼にアドバイスをした。「次回からは、しっかりベースを確認して走ろう。ミスは誰にでもあるから、悩みすぎないでね」

練習が終わって、僕たち親子とタカシは近くのカフェでお茶をした。タカシは僕たちに感謝の言葉をかけてくれて、「これからはミスを糧に頑張ります!」と力強く言った。その言葉に、僕たちも胸が熱くなった。

数ヶ月後、夏の大会が始まった。タカシはその間、練習に励み、ミスを乗り越える姿勢を見せてくれた。そして、娘の野球チームは見事、夏の大会で優勝を果たしたんだ。

優勝の瞬間、タカシは涙を流しながら娘に抱きついた。妻も感極まって涙を流していた。僕はその光景を見て、人はミスを乗り越えることで成長できるんだということを改めて感じた。

それからというもの、僕は仕事でもプライベートでも、ミスを糧にして前に進むことを大切にしているんだ。タカシの姿は、僕たち家族にとっても大きな勇気となったのだから。

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